冬、じゃがいもの美味しい季節。料理での幅はもちろんのこと、お菓子でもそのポテンシャルを遺憾なく発揮してくれる優秀選手です。
なかでもポテトチップスは、フレーバーによってその味わいが見事に変化し、メーカーの試行錯誤が伺えます。
1年通して様々な期間限定ポテトチップスを展開してくださるカルビー様。11月初頭から新発売されたポテトチップスを5つ手に入れたので、いいところ探しのレビューです。
堅あげポテト 柚子香る鯛だし味
堅あげポテトファンが生んだ大人のご褒美の味
カルビーの人気ポテトチップスシリーズ「堅あげポテト」。その応援部という言わばファンクラブのようなコミュニティがあり、そこで新フレーバー”大人のご褒美の味”のアイデアが募集されました。
決選投票の末、鯛だし味に決定し、ファンミーティングにて隠し味が柚子となりました。パッケージも応援部員が考えたもので、まさにファンの方々の声から生まれた渾身の商品。
噛み締める度に鯛だしの上品な味わいが広がる
封を開けるとまず酸が強い爽やかな香りが鼻をつきます。どこか昆布のような磯の風味も。
ひとつ口に入れ噛み締めていくうちに、味が口内に浸透していきます。がつんと強いというより、ほのかなだしの味が、じわーっと広がっていくイメージです。
飲み込む寸前になると柚子の香りがふんわりと広がり、後味は柚子そのまま。舌には鯛だしの上品さが残り、喉奥にかすかに魚介の風味を感じます。
硬あげポテトだからできる柚子の風味
フレーバーではなくチップスの中にぎっしり味が詰まっていて、噛めば噛むほど染みてくるこの感覚。鯛だしという優しい味付けが見事に再現できるのは、堅あげならでは。香り高い柚子の馥郁が長く楽しめるのも、そのおかげです。
大人のご褒美の味。確かに柚子の風味の余韻まで堪能できることを考えると納得。美味しいです。
じゃがいも感。 まろみ岩塩味
冬のじゃがいもを堪能できる新ブランド
カルビーは、季節に合わせた美味しさが味わえる”四季を巡るポテトシリーズ”として、「春ポテト」、「夏ポテト」、「ア・ラ・ポテト」、「冬ポテト」を発売してきました。
夏は新じゃがを使ったきりっとした塩味、秋は北海道産の新じゃがの美味しさを引き立てるシンプルな味わい、などそれぞれのチップスのカットにもこだわる人気シリーズです。
「ア・ラ・ポテト」の発売35周年を節目にこのシリーズをリニューアルし、新たなブランドを立ち上げました。それがこの「じゃがいも感。」です。
北海道産じゃがいも100%使用のこだわり
その名の通り素材の味を堪能できる厚切りで、サクサクとした食感が特徴とのこと。厚切り、なのにサクサク食感というギャップを楽しみに封を開けます。
北海道産のじゃがいもを100%使用していることがひと目で分かり、厳選した素材と無駄のないシンプルなパッケージが目を引きます。
香りは塩とフライオイルのみ。ここではじゃがいもの香りは特に感じません。
厚切りなのにサクサク食感!?
口にいれるとまずチップスの軽さに驚きました。 厚切りだけどサクッとしていて口溶けが良いです。まさに厚切りサクサク食感。
味は、名の通りのじゃがいも感が満載。味付けは実にシンプルで、じゃがいもの味を大いに感じ取れます。
じゃがいも好きには堪らない、じゃがいも感
岩塩というとしょっぱさや、味蕾をガンガンに刺激してくるイメージですが、まさにまろみ。角がなく丸い淡味で、じゃがいも本来の風味を一切邪魔しません。あくまでもじゃがいもがメインであることを、控えめな味付けで訴えてきます。
カルビーポテトチップスのうすしお味が好みの私にとって、久しぶりの塩味界のヒット作です。厚切りなのでフライオイルの味も気にならず、厚切りなのに軽くて食べ心地がいい。これは次から次へと手が伸びます。
非常に美味しいです。2025年6月まで販売予定とのことで、春までリピート確定しました。
じゃがいも感。 じんわり北海道バター
同じじゃがいも感。シリーズのバター味。こちらは”じんわり”というこれまた控えめワードを使っている点、期待値が上がります。
そして何よりホクホクのじゃがいもにトロけたバターの写真がドン!じゃがバターなんて、みんな大好きじゃないですか。心躍るままに、封を開けます。
甘いバターとじゃがいものほっくりに心打たれる
甘くて濃厚なバターの香りにふわぁっと包まれます。甘さが強いですが、奥に有塩バターのオイルみも。
口に入れた瞬間は甘いバター、舌に抵抗感を与えない心地よい糖と脂がゆっくり広がっていきます。噛み進めていくとじゃがいもが押し寄せてきて、あっという間に抜いていく。
後味も甘さは早く引いていき、バターのコクがじゃがいもをコーティングします。まさにじんわり。こちらもじゃがいも本来の味を打ち消さない程よい味付けがとても美味しいです。
口いっぱいに頬張ればたちまち幸せに
バター味というと、じゅわっとした脂や味付けの濃さで満足感を感じたい方が多いかもしれません。安心してください、厚切りで食べごたえがあり大きなチップスを強く噛みしめると、しっかりバターは感じ取れますし、多幸感でいっぱいになります。
期待以上の美味しさと、甘さがしつこくなくて手が止まりません。こちらの販売期間は2025年1月下旬までと短いのでお早めに。
ポテトチップス 味ぽん味
ミツカンの味ポンがポテトチップスに?!
味ポン。国民的調味料のひとつで、家に1本あるのは当たり前。夏はさっぱりと豚しゃぶサラダ、冬はあつあつ鍋のつけ汁、といった感じで、かけてもつけても素材の旨味を引き立たせる圧倒的なポジションを築いています。
そんな味ポンが、ポテトチップスのフレーバーになったと聞き、想像しただけでよだれがじゅわっと出てきた人も少なくないのでは?
カルビー様のコラボレーションには絶大なる信頼をおいており、その再現度たるやいなや。発売してからSNSでもかなり騒がれていて、コンビニ限定販売ということも相まって売り切れ続出しているとのこと。
運良く手に入れることができましたので、ワクワクを押し込めながら食べていきます。
再現度高くてびっくり!味ぽんを食べている感覚
柑橘の爽やかな酸がツンと来て、まさにポン酢の香り。この時点で再現度の高さに、ニヤリとしてしまいます。
薄切りポテトチップスにパウダーがまぶされている形。口に入れパウダーが舌に乗った瞬間、さらなる酸っぱさに驚きます。酸と深みある醤油が染み渡る感じがまさにポン酢。
頬をキューッとすぼめたくなるような酸味ですが、噛んでいくとチップスの脂とじゃがいもの優しさが呼応して、浸透しながら喉を伝っていきます。後味にじんわりとポン酢が潜み、次の一口を欲しがる自分がいる。
酸っぱいのが好きな人にはとても響く味付けです。
アレンジして食べたらさらに楽しめるはず
料理アレンジしたら、別の美味しさを発見できそうだなと思ってパッケージを見返せば、まさに思ったままのことが書かれているではありませんか。
まぜるなら・かけるなら、、、サラダ・チャーハン・中華スープ、と。これは制作担当者が試作をして実際に美味しいと感じたおすすめな組み合わせだそう。味ポン感覚で野菜にかけてサラダは絶対に合いますね。
個人的にはこのまま1袋食べきるというよりは、バター味といっしょに食べたり、アレンジをしたいと思いました。本来の味ポン同様、素材の旨味を助長させる食べ方が、より楽しめるかもしれませんね。
ポテトチップス 雪印北海道バター味
味はバターで決まります
続いてはメグミルクの北海道雪印バター味。こちらも家庭に1つはあるバターの定番商品。芳醇なコクと塩味、ミルクの香りが料理の味わいをより深く、濃厚に仕上げてくれる影の立役者です。
雪印メグミルクのバターは、「味はバターで決まります」がコンセプトのよう。バターがあるか無いかで料理の奥行が雲泥の差となるのは、まさにコンセプトの通りですね。
バター好きには堪らない濃厚で甘いフレーバー
甘いバターの香り、唾液を誘出させるなんていい香りなんでしょう。
チップスの色味がぽん酢チップスに比べて濃いように感じます。少し長めに揚げているのかなと感じるしっかりとした硬さも。
噛んだ瞬間に舌と鼻に一気に駆け巡る濃ゆいバターの風味。チップスのガリガリッとした固めなテクスチャーにぴったりの味付けで、手についたフレーバーも舐めてしまいたくなるほど。
じゃがバターの素晴らしさを改めて感じる
先述の”じゃがいも感。”シリーズよりもバターの味付けが濃くて、後味もしっかりバターが残ります。これは雪印北海道バターを全面に押し出した商品だからこその喜び。
そもそも、じゃがバターというシンプルかつ革命的な料理が存在していて。その食材そのままに、いや、じゃがいも使いの絶対的王者カルビーポテトチップスと、メジャー級の雪印北海道バターを使えば、美味しいに決まっているじゃないの。
まとめ
以上、5種類をレビューしてみましたがいかがでしたか?気になる商品はありましたかね。
どれも期間限定商品なので、気がついたら売り切れていたがないように、手に入れる際はどうぞお早めに。私は早々に、じゃがいも感。のまろみ岩塩を買いためておこうと思います。
皆様にもお気に入りのポテトチップスが見つかりますように。