じゃがいもの品種によって、切り方や加工の仕方、味わいなど、抜群に美味しくなるポイントはまちまちです。
フライドポテトが大好きな私が、何度も何度も使った上で、コレだ!と見つけた品種別のポテトの作り方を大公開します。

メークイン

メークインの特徴
イギリス生まれのじゃがいもで、男爵いもに並び多く流通されている人気品種。
長卵形で皮は薄く剥きやすいです。果肉は淡い黄色をしており、ほのかな甘みが特徴的。
メークインのフライドポテト

メークインはややねっとりとしており、煮崩れがしにくく、加熱するとなめらかな食感になります。
味付けによってカットの仕方を変えても調理がしやすさいのがポイント。
今回はこってりなソースと共に味わうため、皮を剥いて、レギュラーカットと呼ばれるやや細めな形に切ります。

水に浸したらよく水気を切って、高温の油でこんがりするまで揚げてください。
細めにカットしても崩れることなく、表面サクサク中はねっとりに仕上がります。
メークインのフライドポテトの味付け
- オリーブオイル (50ml)
- アンチョビペースト (チューブ7cmほど)
- にんにくチューブ (1cmほど)
- 顆粒コンソメ (小さじ1/2)
- 生クリーム (100ml)
- ブラックペッパー (適量)

フライパンにオリーブオイル、アンチョビペースト、にんにく、コンソメを入れ、焦げないように中火で加熱します。

オリーブオイルがフツフツしてきたら生クリームを加え、よく混ぜ合わせます。ブラックペッパーで味を整えたらソースの完成です。

こんもりと盛ったフライドポテトの上からたっぷりソースをかけてください。
やや細くカットしたポテトですが、表面はサクッと、噛むとねっとりと舌にまとわりついてきます。
そこに濃いめのアンチョビクリームが絡まれば、ポタージュスープを口に含んでいるようなクリーミーさ。

アンチョビとポテトの相性は言わずもがなですが、そこにクリームを合わせられるのはメークインだけ。
煮崩れしにくい特性から、どんなにソースを浸してもボロボロとすることなくじんわり染みていきます。最後までこそいで食べられるありがたさ。
これは病みつきになりますよ。

キタアカリ

キタアカリの特徴
男爵いもを交配させて作られた、ビタミンCが豊富な品種。味わい深く、えぐみが少ないのが特徴です。
果肉が黄色く甘みが強いことから、栗じゃがと呼ばれ、さつまいもに似た香りがします。
キタアカリのフライドポテト

キタアカリは火の通りがよく、加熱しても香りが飛びにくいです。
栗に似た風味や食感、甘さを存分に楽しむなら、くし切りがおすすめ。
皮も薄くえぐみも少ないため、皮付きのままでも美味しく食べられます。

煮崩れしにくいので、素揚げでも揚げやすいです。両面こんがりときつね色になるまで、返しながら揚げていきましょう。

キタアカリのフライドポテトの味付け
- 顆粒コンソメ (小さじ2)
- 青のり (小さじ1)
- 粉チーズ (大さじ1/2)
- 塩 (ひとつまみ)

キタアカリはほのかな甘みがあるものの、後味はさっぱりしています。
コンソメや粉チーズなどの甘塩っぱい味付けにすることで、ホクホクとした食感によく馴染み、パクパク進みます。

粉チーズの塩味と奥深い味わいが、栗のような甘さと非常にマッチします。
そこにコンソメの、肉や香味野菜の出汁の味が加わり、後味まで存分に楽しめるフライドポテトに。

しっかりきつね色になるまでこんがり揚げていることで、皮がサクッとしていて、中はほっくり。
くし切りだからこその食感と舌触りです。

新じゃがいも

新じゃがいもの特徴
新じゃがいもとは、じゃがいもの品種ではなく、収穫されてすぐに出荷されるじゃがいものこと。
ほかのじゃがいもに比べて小ぶりでみずみずしく、皮が薄いのが特徴です。
一般的なじゃがいもと同じ調理でも美味しいですが、皮付きのまま食べられるため、丸ごと調理する食べ方が向いています。
新じゃがいものフライドポテト

水分量が多く小ぶりなことから、電子レンジで加熱したり、お鍋で煮ることでホクホクとした食感に変わります。
よく洗って丸ごとそのまま中まで十分に柔らかくなるまで加熱した後に、フォークなどを使ってひとくちサイズに割ってください。

そのまま素揚げすることで、皮はパリパリ、表面ザックザク、なのに中はホクホクの美味しいポテトに仕上がります。
新じゃがいものフライドポテトの味付け
- バター (1かけ)
- 塩昆布 (2つまみ)

ボウルに溶かしたバターと揚げたじゃがいもをいれ、よく馴染ませます。
塩昆布を2つまみほど入れ、全体を混ぜたら完成です。

細かな凸凹がザクザクな食感に。噛むと皮がボロッと崩れてパラパラ散らかり、口の中が賑やかになります。
さらに噛んでいくとホクホクとした滑らかさに変化を遂げ、芋の味が押し寄せる。

ザクっと歯切れて染み込んだバターの脂がジュワリと広がります。
塩昆布のしょっぱすぎるくらいのパウダーがバターの濃厚さに絡んで、ほっくりしたじゃがいもの中にどんどん入り込んできます。これは手が止まりません。
品種別フライドポテトのレシピ
それぞれの特徴を活かした切り方から味付けの仕方まで。
これさえ真似してもらえたら、あっという間に食べ切ってしまうことを約束してします。
お腹を空かせて、お試しください。
